院長の診察日記

2016.5.18.wed
交通事故後は自覚症状がなくても病院へ!

転倒といった自己責任の事故のときも「あれ?今何があったのだろう?」と瞬時の記憶がたどれないこと、そのときの痛みを覚えていないことがあります。
不意に襲われる交通事故の場合、「そのときのことを覚えてない」、「そのときは何も感じない」という現象が当たり前のように起こります。
これは、脳が「しっかりしなければ」と異常に興奮した状態にあり、身体を守る為に筋肉が「筋性防御」と呼ばれる防御反応を起こしているために起こることです。

痛みを極力抑えるための自然な力とはいえ、これに惑わされてはいけません。
後に痛みが襲ってくることもよくあることなのです。

気がつけば骨折、そのときは気づかなかった脳内の出血……。
表からは観察できないリスクを、交通事故は隠し持っているのです。

もしも頭部を激しくゆすられたり、打撲したりしたのであれば、事故現場から即座に救急車を呼んでください。
そして、病院で事故の状況を説明し、必要な診察を受けましょう。

むちうちもまた、事故後時間を置いてじわりと現れる症状のひとつです。
むちのように上半身がしなり、急激な体勢変化が起こることで「頚椎捻挫」(いわゆるむちうち)が生じます。
筋肉や靭帯が損傷したり、ひどいコリを呈したりし、血管や神経を圧迫することで頭痛・めまい・吐き気、ときにはうつ症状を引き起こすこともあります。重症の場合、めまいや耳鳴りが“一生モノの後遺症”となるケースもあります。

「交通事故の示談は慎重に」、といわれる理由がここにあります。

そのときは何ともなかったから…。
早く事務的手続を終わらせたかったから…。

そんな理由で、辛い状況を受け入れる必要はありません。
後に後遺症で悩むことがないよう、「事故直後はどんなに急いでいても必ず病院へ」。それが、満足のいく治療には欠かせないことなのです。
先に触れたとおり、事故直後に自覚症状がないことは至って当たり前のことです。
自分の体の感覚に判断をゆだねず、事故後の対応は王道を行きましょう。
何があろうと、必ず病院で診断を受けるべきです。
このときの判断ミスが、後に患者さまの生活を大きく狂わせることもありうる話なのです。

後に患者さまが泣いて暮らすようなことは、わたしたちは望みません。
大手を振って治療に専念できる環境を自ら整えてさえくだされば、精一杯の治療で、元の生活に戻れる応援をさせて頂きたいと願っています。
そのためにも、必ず病院での診察を受けておいていただきたいのです。
また、いろんなお医者様がいますので、ご連絡いただければ後々もあなたの味方になってくれる信頼できるドクターを紹介することもできます。 

治療環境を確保するのは、患者さまご本人で行っていただくことです。
もちろん、他の方の事故現場を見てしまったときも必ず救急車を呼んで差し上げてください。
そうすることで、その方の後の生活の質が一変することになるのです。
どなたにとっても何より大事なのは、命と健康です。

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こながや整骨院では、お一人お一人の症状に合わせた施術を行っております。
少しでも体に痛みが生じたり、不調がある場合は、お一人で悩まずにお気軽にお問合せくださいね。

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カテゴリー:むちうち, 交通事故