院長の診察日記

2016.2.23.tue
交通事故でよく起こる「むち打ち」のさまざまな種類と症状

交通事故に遭遇してしまったとき、後に“禍根”を残してしまう症状が「むち打ち」です。それというのも、レントゲン検査では異常が見られないことも多く、その痛みを証明しづらいことが辛さの原因となるのです。

患者さまは、痛みと共に、周囲にわかってもらえない苦痛を強いられるのです。

 

むち打ちと一言でいっても、大まかに5つに分けられます。

・脳脊髄液減少症

脳脊髄液が本来あるべき場所からもれ出ることで、頭痛やめまい、耳鳴りや倦怠感が続くことを指します。長期にわたり様々な症状を引き起こすこともあり、最も厄介なむち打ちの種類のひとつです。

・脊髄症(脊髄損傷)

首の骨の中を通る脊髄(神経)が損傷することで、しびれや震え、ひどいときには歩行障害にまで発展することがあります。交通事故によって発生する後遺症の代表格でもあり、その後の生活を大きく変えてしまうものとなります。

・神経根症

打撲などにより、首の骨がゆがみ正しく並ぶことができなくなったとき、神経を圧迫することがあります。肩甲骨から上の首や腕、頭を動かしたときに痛みを感じます。しびれやだるさを伴うこともあり、日常の何気ない動きに制限がかかってしまうこともあります。

・バレリュー症候群(後部頚交感神経症候群)

事故後しばらく経ってから、頸部の交感神経の異常興奮が起こることを指します。しびれやだるさに加え、耳鳴り、吐き気、視力の低下、食べ物や飲み物がうまく飲み込めないなどの症状が現れることがあります。

・頚椎捻挫

ごく一般的に「むち打ち」と呼ばれるものの約8割を占めるのが頚椎捻挫です。骨や神経を損傷していてはいませんが、靭帯・筋肉が傷んでいます。張りによって首や頭を動かすときに痛みが生じたり、神経が圧迫されることにより頭痛やめまい、気分が悪くなるといった症状を引き起こします。

 

「むち打ち」とは、車の衝突など意図しない衝撃によって、体がムチのようにしなってしまうことで首に何らかの障害がおこることを指します。運転している方は、周囲の状況を見ていることからある程度身構えることができますが、同乗者はそれができません。結果として、上に挙げたもののいずれかを経験してしまうのです。

 

事故に遭ったら、重篤なケガ(骨や神経、脳脊髄液の問題)がないかをすぐに調べてください。大げさと思ってはなりません。救急車を呼び、レントゲン検査など必要な検査を受けましょう。これを怠ったばかりに、後に後遺症に悩まされる方も少なくないのです。

骨や神経には問題がないことがわかれば一安心です。今は辛くとも、痛みはいずれ解消されます。

大事なことですのでもう一度。

事故に遭ったら、必ず精密検査を受けてください。しびれや痛みといった似た症状であっても、原因によって対処法は全く異なるのです。

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カテゴリー:むちうち