院長の診察日記

2014.8.20.wed
クーラーの危険

クーラーに当たりすぎると、体の様々な部分に問題が出てくる方が多いようです。

とくに会社でクーラーが直接あたるところに座っている方などは、首や足元が長時間冷えてしまうことになってしまい、この時期、とても大変ですね。日中首にクーラーが当たり続けていると、夕方には体が冷え切ってしまうために夜に寝違えを起こしたり、背中の痛みにつながったりしてしまいます。クーラーが足元に当たっていると、下半身が冷えるばかりではなく、夜に突然足がつる原因になってしまったりもします。

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先日、こんな話を聞きました。
「暑くなって強めにクーラーをつけ始めたせいで、咳と鼻水が出てしまい病院へ行ったところ、鼻水を止める薬と抗生物質を処方され、しばらく薬を飲んでいるうちに、咳と鼻水は止まったのだけど、今度は鼻声が続くようになってしまった。
鼻声が1カ月近く治らないので、次に耳鼻科に行ったところ、以前処方された薬の作用もあり、鼻水が鼻腔のあたりで流れにくくなりそれが影響しているとのことを言われ、耳鼻科では鼻水が流れ易くなる薬を処方された。
それを飲んでようやく一週間後に治った。」という話でしたが、2つの病院で全く反対の処方をされるというのは、おかしなものだと思われる方もいるでしょう。クーラーによる呼吸器の障害は、薬の加減や処方が難しいものだと感じました。

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それと同じくらい危険なのは、クーラーの当たりすぎによって、自律神経系に影響が出てしまうことです。
この時期、外の暑さとビルや電車の中の冷えた空間といった、極端な暑さと涼しさとの繰り返しに、人の体はすぐに反応してついていけるものではありません。とくに外に出て首や背中に汗をかいたまま、部屋に入ってクーラーで冷やしてしまうと、かいた汗をそのまま冷やしてしまうことになり、思いのほか、体を冷やすことになってしまいます。クーラー冷えとも言いますが、とくに20代以上の大人の女性にこの自律神経系の失調症状が出ることが多いようです。

最近はクーラーの温度を高めに設定して、クールビズを推奨するところも多くなってきましたが、電車などの冷え方を見る限りでは、まだまだクーラー全盛期ですね。体への負担を少しでも減らすために、首元に薄手のスカーフやガーゼを巻いて汗を押さえたり、冷房が首回りに直接当たらないようにしたりと、クーラーによる不調を避けるように気遣っている方も多いようですね。

クーラー冷えは様々な病気につながります。クーラーに直接当たらないようにするなど、毎日少し気遣いをするだけで、症状が出るのを防ぐことができます。

夏は外でのレジャーも楽しみたい季節でもありますね。
この際、外で思いっきり汗を流し、自分で体温調整をする機能を取り戻すのも一つかもしれません。

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カテゴリー:保険施術