院長の診察日記

2014.8.27.wed
陽気痛み

暑い日が続いていますが、お元気でお過ごしですか?
とくに暑くなる日中は、エアコンや扇風機で冷えた部屋の中で、冷たい飲み物やアイスなどを食べてしまいがちです。オフィスなどでもとくに外回りから帰ってきた時などには、一気に冷房を強くして火照った体を冷やしたくなってしまいますね。
実はこの時期、体の不調を訴える人が増えているのです。

体調不良

この時期になると「どうしてか腰や肩や膝がいつもより痛く感じてしまう」という方、
その原因は「陽気病み」かもしれません。
昔から陽気の変わり目や、梅雨時、寒い冬などに節々が痛むことを「陽気病み」と言います。

その正体は、気温の低下や気圧の低下、湿度の上昇などによって痛覚が過敏になることと言われています。大学病院などの研究では、室温を下げるだけで感覚が敏感になる、痛みを感じるようになるという実験データも報告されています。痛みを感じて病気かなと思い悩む前に、時期によっては「陽気病み」かもしれないと疑ってみることも大切ですね。

例えば、普通の状態では10の刺激で痛いと感じるとします。それが、エアコンで体が冷えた状態になると、8の刺激でも痛みを感じ始めます。若い人は悪いところが少なく、そもそも体温も高めですから、8になっても痛み出すということはほとんどありません。ただし体に悪いところを持っていることの多い高齢者になりますと、あっちもこっちも痛みだします。それが「陽気病み」の正体なのです。

かといって、「陽気病み」が怖いからと、エアコンや扇風機を使わないでいると、今度は熱中症になってしまいます。一人暮らしのお年寄りが室温35度になってもエアコンをかけずにいて、熱中症で病院に運ばれたというようなニュースを時々目にしますね。熱中症も、かかるとまた大変な病気です。特に夏の真っ盛りには、エアコンをかけた部屋にいるときには、痛みの出やすいところだけサポーターをつけたりタオルを巻いたりして、冷えすぎないように保温することで、「陽気病み」を防げます。

冷えは万病のもと、とも言います。
エアコンの使い過ぎや、体の冷やしすぎは、自律神経に影響を与えて、夏バテの元になってしまいます。とくに就寝時には、ご主人と奥さまとでエアコンの設定温度の違いで、ケンカになることもありますよね。とくに寝ているときには、自然にエアコンが切れるようにタイマーを設定したり、奥さまは一枚多めにかけて寝たりするなどして、体が冷えすぎないように気を付けてくださいね。

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カテゴリー:保険施術