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2015.1.13.tue
五十肩・四十肩の改善方法
ある日、突然起こる五十肩。基本的に原因不明といわれていますが、更年期障害によるホルモンバランスの乱れが原因という説もあります。五十肩にかかって来院される男性と女性の数を比べると、女性の方が若干多いなという気がしています。
ほてり、ホットフラッシュ、不定愁訴など、様々な更年期障害の症状がある中で、五十肩にかかると他の症状が軽くなるとも言われています。つまり、人により更年期障害の症状の出方は違っていて、ホルモンバランスが乱れる事によって、カルシウム代謝の異常や自律神経が失調してしまうなど様々なところに変化が現れます。
五十肩というのは肩周辺の筋肉や腱、関節包が固くなって、ある日突然痛みで動かなくなってしまうという症状で、期間は半年、一年、中には一年半くらいも動きにくい状態が続いてしまう方もいらっしゃいます。動きにくくなってしまったからと言って、そのまま動かさないでいると関節が固まってしまい、痛みが無くなっても可動域制限だけ残ってしまうこともありますので、当院では痛みをなるべく抑える治療と痛みが出ない範囲での運動の両方を行っています。
痛みがあるうちはどうしても肩や腕を大きく動かせなくて可動域が狭くなっていますから、痛みがないように腕や肩をだんだんと大きく動かしたり回したりして、少しずつ動かせる範囲を広げていくようにします。動かせない間にはやはり筋力が落ちていることも予想されますから、痛みが治まったら筋力を少しつけていくというトレーニングも大切ですね。
また、時々五十肩だといって来院された方の中に、五十肩に似た症状で腱板損傷が原因で痛む方がいらっしゃいます。
腱板損傷は腱板(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)というインナーマッスルのケガ(自然発生することもあります)で「痛いけど動かせる」「腕を上げるとある範囲で痛みがひどい」というような特徴があります。
五十肩は痛くて動かせないという症状が特徴です。
ご自身で五十肩と腱板損傷どちらなのか鑑別するのは難しいかもしれませんが、どちらも治療が必要ですので、ぜひご相談ください。
年を重ねていくと、体が変わっていくことに戸惑ってしまう方もいらっしゃいますが、そういった変化は、誰にでも訪れるものです。焦らず、慌てず、その変化に向き合っていきたいですね。
*五十肩と四十肩は同じ症状のことをいいます。(年代により呼び方が変わる)