院長の診察日記

2014.4.28.mon
成長痛について

成長期の子供が訴える「膝の痛み」。部活をしている学生であれば、怪我や打撲が原因かもしれませんが、もう一つ原因として考えられるのは「成長痛」です。

成長痛とは成長期特有の痛みで、男子の場合は中学生から高校生にかけて、女子の場合は少し早くて、小学校高学年から中学生にかけて、身長が急激に伸びる時期に発症しやすい痛みです。多くは膝の痛みで、10歳くらいの男子で走ることが多い場合は踵を痛がったり、高校生は腰を痛がったりというケースもあります。

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成長痛が発生する一般的なメカニズムを簡単に言うと、急激な骨の成長に、筋肉や腱の伸びが追いつかないという状況になり、筋肉や腱が付着している骨の部分に牽引力が働きう民が発生するということです。骨と筋肉の綱引きによって、付随している腱や骨の付着部に炎症が生じて、痛みになる。まさにこれが成長痛なのです。そのために、成長痛が起こるのは、スポーツをしている子供だけとは限らないのです。

ただ、成長痛の発症率としては、スポーツをしている子供の方がどうしても高くなってしまいます。跳躍やボールを蹴ったりするスポーツや、激しい運動を繰り返していると発症しやすくなると言いますが、とくにサッカーやバスケットボールをしている子供に多いようです。
同じような動きの繰り返しで、特定の部位の筋肉だけが強く硬くなってしまうと、さらに痛みは増してきます。スポーツをする子供の方が成長痛を発症しやすいのは、このような理由によります。

もしお子さんが成長痛になったと感じたら。激しい運動をなるべく控えることが大切です。そのまま運動を続けると、骨や筋肉に異常が出てしまったり、痛みがさらに強くなってしまったりすることも考えられます。出来るだけ早めに、医療機関や整骨院などで診察を受けることをおすすめします。硬くなった筋肉をほぐし、テーピングをすることでも痛みは徐々に緩和していきます。運動後には、太ももなどの筋肉をアイシングしたり硬くなった部位の筋肉をストレッチすることも、痛みを和らげるには効果的ですね。そのあたりの適切なケアの仕方もご指導しています。

親だけではなく、スポーツの指導者の方にも、この成長痛を十分理解していただけると嬉しいですよね。子供の健やかな成長は、地域全体で見守りたいものです。

こながや整骨院は、スポーツトレーナーの資格をもつ柔道整復師がおりますので、様々なスポーツに合わせた指導をしながら体のケアを行うことができます。安心してお越しください。

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